2011年04月04日

リリーはもういないのに

「チェイシング・リリー」 マイクル・コナリー著 古沢嘉通・三角和代 訳 ハヤカワ文庫 読了。

ロサンゼルスを舞台にした孤高の刑事ハリー・ボッシュシリーズで知られるマイクル・コナリーのノンシリーズ作品。
まずこの作品は訳者を見て、オヤッと思った。
コナリーのほとんどの作品は、古沢嘉通氏が一人で訳しているが、この作品に限っては三角和代女史との共訳になっている。
そのあたりはどういう事情があるのかとちょっと気になった。

ストーリーはというと、ナノテク学者でベンチャー企業の代表も務めるヘンリー・ピアスの引越し先に「リリーはいるか?」といった電話が立て続けにかかってくる。
よせばいいのにピアスはリリーとは何者なのかを調べるようになり、トラブルに巻き込まれ…というもの。
読み始めのうちは、ピアスがなぜそこまでリリーに深く興味を覚えるかが納得いかなかった。
また、ピアスの行動自体も常軌を逸したもので、まったく困ったちゃんだなと思いながら読み進めた。
だが、物語の収束はなるほどと思わせるものだった。
さすが豪腕コナリーとうなった。

コナリーの本を何冊か読むと、ノンシリーズでも同じ登場人物が出てくることがよくある。
この作品でも「エンジェル・フライト」で登場したジャニス・ラングワイザーが仕事を変えて再登場している。
もっともこのことは解説を読んで確認したことで、私はすっかり忘れていた。
このジャニス、再び登場することはあるのだろうか。
根拠はないが、またどこかでお目にかかれそうな気がする。

いまコナリー作品を発表された順に読み進めている。
次はハリー・ボッシュシリーズの番だ。
前作が驚きのエンディングだっただけに、どういう作品になるのか興味津々といったところ。
訳者ではないが、コナリーの作品はもっと読まれていいと思う。
ちょっともったいないというか、残念な気がする。
posted by s-crew at 23:55| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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