2013年04月03日

彼はロック・アーティスト

「解錠師」 スティーヴ・ハミルトン著 越前敏弥 訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 読了。

原題は「THE LOCK ARTISt」、ロックスターではなく鍵(開け)の芸術家。
主人公は言葉を失ってしまった少年マイケル(マイク)。
彼には二つの特異な才能を持っていた。
一つは絵を描く才能、そしてもう一つはどんな錠も開くことが出来る才能。

前者の才能ゆえに、言葉がなくてもある少女と親密な関係になる。
このあたりはボーイ・ミーツ・ガールの文脈で考えると理解しやすい。
後者の才能ゆえに金庫破りの一味となり、犯罪の世界の中に生きることになる。

この二つの物語が、ほぼ交互に描かれて物語は進んでいく。
この交互にというところがポイントといっていいのかもしれない。
読者にその先を期待させる推進力になっている。

私には登場人物が少ないのがありがたかった。
翻訳ものは、登場人物が多いと、すぐ混乱する。
その点、この小説はその心配がなかった。

腰巻にもあるが、この小説は「このミステリーがすごい!」と「週刊文春ミステリー・ベスト10」の両方で1位に輝いている。
文庫化もされたので、これを機に読んでみてはいかがかと。
ラベル:翻訳ミステリ
posted by s-crew at 23:10| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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