2014年02月28日

「華氏451度」

「華氏451度」 レイ・ブラッドベリ著 宇野利泰 訳 ハヤカワ文庫 読了。

華氏451度、それは紙が自動発火する温度。
小説の舞台は近未来、本の所有を禁じられた世界。
所有していることが露見すると、焚書官がやって来て本を燃やしてしまう。

主人公は焚書官モンターグ。
ある日ふとしたことから本を手にする。
そして隠して所有するようになる。
この先は…

普段SFをあまり読まない私だが、以前取り上げた「ノックス・マシン」収録の作品を読んでこの小説を読んでみようと思った。
面白い小説は、他の本を手に取らせる効能がある。
この「華氏451度」を読んで、他のSFにも手を伸ばそうかなと思った。

内容とはあまり関係ないところで、二つ書いておきたいことがある。
まず、この小説は漢字に出来るところでも、特に会話の部分で、ひらがなになっているところが多い。
ここに強い意図を感じる。
少々強引に過ぎるかもしれないが、本のない世界では、思考が浅くなってしまうことを暗示しているのではないかと思った。

二点目、出版不況の視点から解説がされていた。
これはどうなのだろうか。
SFの文脈での解説を読みたかった。

ちなみに本が自然発火することは、この小説内では出てこない。
にもかかわらず「華氏451度」というタイトルになぜしたか。
その点を考えながら読むと、さらに深いところまで読み込むことが出来るのではないだろうか。
心に残る一冊だった。
posted by s-crew at 23:56| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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