寺社への参詣客のために作られたという鉄道路線は意外と多い。
関東の私鉄では、川崎大師への参詣客の足として生まれた大師電気鉄道を祖とする現在の京浜急行、あるいは成田山新勝寺へ向かう京成電鉄が代表的なところだ。
新年最初に読む新書を選ぶにあたって、お参りしたご利益が得られるかもしれないと都合のいいことを考え、この本を呼んでみることにした。
著者は「鉄道に関心こそあれ、ディープな鉄道ファンではけっしてない」人物、とまえがきに書いている。
読んでいて、過剰な思い入れがない分素直に面白く読めたところばかりだった。
惜しむらくは、著者の出身地を走る名鉄の項では力みが感じられたことだ。
本書の中で取り上げられている私鉄は、西武・京王・京急・つくばエクスプレス・名鉄・近鉄さらに阪急・阪神グループの7つ。
文化を創造する企業としての私鉄という切り口は、なかなか新鮮だった。
また沿線の観光スポットも取り上げていて、ガイドとしての側面も持っている。
著者は、本書が初の著作ということだが、よく資料に当たっていていろんなことが書けるだろうと思った。
私の関心のあることと著者の関心が重なるところもまだありそうだ。
次の著作も、テーマにもよるが、できれば読んでみたいと思う。
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