2011年08月03日

著者は野良猫の味方です

「野良猫ケンさん」 村松友視 著 河出書房新社 読了。

6月29日に読み始め、7月7日に読み終えた。

村松さんの十八番ともいえる猫に関するエッセイ集。
ペットというより伴侶といったほうが近かった愛猫アブサンが逝って15年、飼い猫はいなくなったが外猫との付き合いは今でもある。
アブサンがいなくなった分、かえって外猫との付き合いは深くなったというべきか。
そんな外猫の中に一匹、ケンカ三昧の日々を送る猫がいた。
その猫にケンさんと名付ける村松さん、イメージは東映仁侠映画に出てくる高倉健だ。
飼い猫とは違う付き合い方に、それはそれで新鮮さを覚える村松夫妻であった。

猫好きな人は結構あるあると思いながら読み進めるのではないか。
私は猫派か犬派かと問われれば猫派だが、もう40年近く猫は飼っていないのでそれほど思い入れがあるわけではない。
それでも村松さんの猫好きが随所に垣間見れて、ほのぼのといい気持ちになっていた。

ただ第三章に、ベストセラー「アブサン物語」の最終章の一節が約8ページにわたって引用されている。
この部分が、今読み返しても感動的で、仕方のないこととはいえ、アブサン以外の猫について書かれても、そこまで感情移入が出来ない。
「アブサン物語」以上の猫エッセイは書きようがないのではないか思ってしまった。
この「野良猫ケンさん」を取り上げておいて書くのも変な話だが、猫好きならまず「アブサン物語」を読むべし、と思う。

ここから先は本の内容とは関係がないカバーの話。
カバーに本の流通上必要なバーコードがなく、シールで応急処置をしている。
これは編集・製作サイドのチョンボだなあ。
まあ私もつい先日、日付けを間違えるという初歩的なミスをしてしまい、回りに迷惑をかけてしまったので、他人のことはまったくどうのこうの言えないが。
だが、シールが猫のイラストの一部にかかってしまうのを見ると、イラストレーターあるいは装丁家はさぞやお怒りのことと老婆心ながら心配をしてしまうのであった。
posted by s-crew at 00:48| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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