2013年03月22日

生きる痛みと悦びの物語

「ふがいない僕は空を見た」 窪美澄 著 新潮文庫 読了。

映画化されたので内容をざっくりとご存知の方もいるだろう。
主人公の高校1年生斉藤くんの視点からはじまる連作長編集。
全部で5編からなり、斉藤くんのあとは、斉藤くんと不倫関係を持つコスプレ好きな主婦、斉藤くんのことがすきな同級生、斉藤くんの幼なじみで同級生、斉藤くんの母親と続く。

そもそもは斉藤くんの視点の部分の「ミクマリ」でR−18文学賞大賞を受賞。
このR−18文学賞、あまりなじみのない文学賞だと思うが、書く人も女性、選ぶ人も女性という女による女のための文学賞。
受賞作を所収したこの「ふがいない僕は空を見た」で山本周五郎賞を受賞し、本屋大賞も2位に輝く。
このときの本屋大賞の1位は、個人的に組織票の疑いがあると思っているので、この小説が実質1位と勝手に思っている。

生と性の物語だ。
ときに痛く、ときに悦びにあふれる。
深く心に迫るものがある。

本来の対象は、R−18文学賞を受賞した作品もあることから、女性かと思う。
だが、解説で重松清が、この作家の愛読者になると書いているように、男性が読んでも鑑賞に堪えるものだと思う。
私も、この著者がどういった作品を発表していくか、注目していきたいと思っている。
posted by s-crew at 23:44| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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