2013年06月27日

また語り口に酔えた喜び

「償いの報酬」 ローレンス・ブロック著 田口俊樹 訳 二見文庫 読了。

マット・スカダーが帰ってきた!
前作「すべては死にゆく」を読んだときには、もうこのシリーズは読めないと思っていた。
そのことはこのブログでも書いた。
http://orangev.seesaa.net/article/32757847.html
ところが帰ってきてくれたのだ。

70代を迎えたスカダーが30年前を振り返るという回顧譚の形式になっている。
なるほどこれなら終わったと思われたシリーズでも続編が可能だ。
希望を書かせてもらえれば、まだまだこのシリーズを読みたい。
読ませてもらいたい。

30年前というのは、マット・スカダーシリーズの一つの頂点という評価のある「八百万の死にざま」の後の時期にあたる。
禁酒を始めて3ヶ月ほど。
そんな時期に幼なじみの殺人事件に直面する。
今とは違いGOOGLEもスマホもない時代、地道な訪問と電話での聞き込みで捜査を進めるスカダー。
極端なことをいえば、謎の究明には重きを置いていない。
その語り口に酔わされる。

上でも書いたが、この様式ならばまだ続編は可能だろう。
マンネリに陥るかもしれないが、それでもスカダーシリーズを読める喜びのほうが大きい。
次のシリーズ作品を心待ちにしたい。
posted by s-crew at 00:37| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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