今度はこのブログでは紹介していないが、かなり前に読んだ本にもかかわらず今でも強い印象を残している本を紹介したい。
それは「鉄道員(ぽっぽや)」 浅田次郎 著 集英社文庫だ。
この本は8作からなる短編集、それもすべてが珠玉の、と形容していいものばかり。
表題作が映画化され話題になったのを記憶されている方も多いだろう。
今度、収録作「オリヲン座からの招待状」が映画化されるので、書店でまたうず高く積まれるようになった。
というわけでここに取り上げることとする。
8作の中で私が一番好きなのは「鉄道員」ではない、と書いたら意外に思うだろうか。
私が一番好きなのは「うらぼんえ」という作品だ。
電車の中で読んでて、涙をこらえるのに必死だった。
もし自宅で読んでいたら号泣していたことだろう。
私は内孫ということもあって、祖父・祖母に大変かわいがられた。
おかげで三文安い人間になってしまったが、まあそれはいいだろう。
おじいちゃん子であれば、ハンカチを持ってこの作品を読むことをお勧めする。
さもないと、涙で本が濡れてしまうから。
とまあこんな感じで、最近読んだものではない本でも、きっかけがあればお勧めしたいと思う。
ラベル:浅田次郎 短編集 涙